ケダモノで愛シて。

 

風呂上りの彩は素肌に巻き付けていたタオルをはだけさせ、しっとりとした肌をぴとっと
ベッドの端に腰掛けている史乃の背中にくつけ抱きつく。
「なぁ史乃」
「んー?」


「俺のオナニーって見たいか?」


まるで日常会話の一部かのようにごくごく普通に彩がそんな事を尋ねてきた時、丁度史乃は
自室に持ち込んだ酒の入ったグラスを煽っている時だった。
「ぶふおぁぁぁあああっ!!」
「ちょっ!突然咽てどうした!?おい大丈夫か!!」
突然げほげほやり出した史乃に慌てた様子で一度離れた彩が背中を撫でるがややしばらく史乃は咳き込んでいた。
「……………なんかすんげーこと聞かれた気がしたんだけど」
ようやく落ち着いたのかまだ酒の残るグラスをベッドサイドの棚に置き、今史乃が
咽た理由が自分だとは露ほども思っていないであろう彩を見る。
「あ、俺のオナニーって見てみたいもんか?って話」
どうやら幻聴でも聞き間違いでもなかったらしい。史乃は困った表情で頭を掻くが
嫌な訳ではないというよりもむしろ嬉しそうだ。
「えーっと、えーっとな?何で突然そーいう話になんだー?」
「呂揮と琉風と話した時にそういう話になったんだよ。そしたら2人とも見たいって言われて見せた事あるって言ってたから」
「はーはーはー…なるほどなー」
3人で集まって何か『そういう内容』を話す機会があったのだろう。琉風が爆弾的発言をかまして、
それに彩が拍車をかけ、呂揮がそれを一生懸命おさめようとする。
そんな光景が目に浮かぶようだった。
「でも俺史乃にそういうこと言われたことなかったからどうなんだろうって思って」
「最近自分でイジったことあるかー?」
「俺元々あんましないし、最近なんて全然やってないぞ」
悪戯っぽく聞いてみたものの、彩は恥ずかしそうに語るかと思えば意外と堂々と答えを返してきた。
「…全然?」
「うん、しない」
きっぱりと断言されて僅かに落胆する。数日とかできねー時あるんだし仮にも恋人である
俺のこと思いながらヌいてくれてもいーんじゃねー?と心の中で不満を漏らしている史乃に彩はさらにこう続けた。
「そんな事するくらいなら俺史乃とSEXしたい」
「…………へ?」
落ち込んだのもつかの間続く台詞に気持ちが浮上する。どちらかというと性的方向に。
「ほら、前にツキと耐久狩りとかで数日史乃が帰ってこなかった事あったろ?その時ちょっとアレだからやって…」
とん。と頭を軽く史乃の胸に押し当ててくる。
「イきはしたけどあんまし気持ちよくなかったんだ。史乃にされてるのと同じようにしたのに…
 史乃がしてくれるとあんなに気持ちいいのに」
言うかいい終わらないかのうちに史乃はあぁもうこの可愛いなこんちくしょーと
言わんばかりに彩の身体をぎゅぅっと抱きしめていた。
「っとにこれだから天然はー」
「だから天然って……んっ…」
何か言おうとした彩の瞼に史乃の唇が落ちて気持ちよさそうに瞳を閉じた。
「じゃー、してみせて」
「史乃…やっぱ見てみたいのか?」
「すっげー見たい」
「…あっ…」
面と向かって言われるとやはり羞恥はあったのだろう。恥ずかしそうに頬を染めた彩の
頬に今度はキスを落として囁き、それに従順に反応し小さく喘いだのに史乃は息を飲む。
恋人という関係になって何度も身体を重ねてきたがこうして彩は初々しい反応を繰り返す。
ぞわり。とそのまま押し倒して貪ろうとする自分の中の『ケダモノ』を何とか押し込め、
彩の身体を仰向けに倒して足を開かせた。
「ん…この体制で?」
「こっちのがよく見えるだろー?見せて、彩」
「…うん」
身体に半端に巻きついていたタオルを取られ、完全に裸になった彩の足の間に
身体を入り込ませた史乃の視線を感じながら彩は自らの雄に手を絡めゆっくりと上下に扱き始めた。

「なー。一人でしてた時何オカズにしてたー?」
「おかずっ…て?」
「そういうのする時って色々想像しながらやんだろー?」
「えっと…史乃に色々してもらってる所とか…」
「…例えばー?」
真っ先に出てきた自分の名前に押さえ込んでいた筈の『ケダモノ』が再び頭を
もたげるのを感じながら史乃は自らの指で悦を感じ始めてきている彩の唇を指先で撫でた。
「あ…んっ…む…胸…いじったりとかあそこ触ったりとかしてる所……あぅんッ!」
史乃が唇を触れていた手を伸ばしくにっと指の腹で彩の乳首を軽く押しつぶすと
ビクッと大きく彩の身体が跳ねる。従順に反応する彩の肢体に暴れ続ける『ケダモノ』に身を任せ、
今すぐむしゃぶりつきたくなる衝動を何とかこらえた。

「こーゆーの?」
「うん……そういう事とか…考えて…あッあッあぁん…くぅ…ンッ」
「今も全然よくねーの?」
「今は…すごく気持ちいい…んっあっン」
短い喘ぎを繰り返し目の前で自慰行為を続ける彩の姿を好色げな笑みで見ているのだろうと
自覚しながら史乃は雫をたらし始めた彩の先端を軽く指先でくすぐってやる。
「あッあぁぁンッッ」
先端に史乃の指が当たるように腰を突き出し一層高くなった彩が声を上げる度にヒクつく秘部に顔を近づけた。
「すっげー濡れてる」
「あっ史乃っ史乃ぉっあうぅんっ」

じゅ…じゅるっ…ちゅ…。

舌先が秘部をつつけば先走りは増え秘部から溢れる蜜は増す。
それを啜るように唇全体で覆い啜ってやると彩の腰はベッドから浮き上がった。
「あうッイ…くっ…史乃っあっあうぅぅっあぁっし…のぉぉッあぅっあッアァァァァ………ッ!!!!」
先端だけに刺激を与えていた史乃は、彩が絶頂を訴えたと同時にきつめに握って
数度扱き、それに耐え切れなかったのか彩は腰を突き出したまま史乃の指にその精を放つ。
「あッ…はぁ…あぅン…んぅっ」
身体を小刻みに震わせて秘部を舐め続ける史乃の舌で達した余韻を味わっている
彩に追い討ちをかけるように次から次へと溢れ出る蜜を舌で掬い、すぼまる秘部を何度もつつく。
「弄ってたのって前だけかー?こっち…触んなかった?」
「触った…けど…ッ…」
「けど?」
「今は史乃がして…史乃じゃないと気持ちよくなれない…史乃じゃなきゃっ…史乃ぉっ…」
「…………」

執拗に舌で秘部への愛撫を繰り返していた史乃がむくりと身を起こして彩の両脇に手をつき、
快楽のためか潤んだアクアマリンの瞳を見下ろした。
「あーもー…あんたどれだけ惚れさせる気だよ」
「…な…に…?」
「もーこれ以上ないってくらい好きだって思ってんのに次から次へと可愛い事言って煽って…
 好きすぎて好きすぎてもーマジで底見えねーよ…」
そんな言葉を吐き出した史乃に向かって手を伸ばし、首にきゅ。とすがりつき頬に
当たった赤毛に摺り寄りながら彩は幸せそうにぽつりと呟く。
「すげー嬉しい」



慣らしてやんねーと。
彩が痛くないように、ちゃんと気持ちよくなるように。
―――――ケダモノにならないように。



「あ…あぅ…ア…アァァァァァァァ……………ン……んんぅぅ…!!!」
ただ入り口付近を舐めただけで指で慣らしもしないままの彩の秘部に史乃は己の怒張を押し当て貫いていた。
涙を流して上げた彩の悲鳴をキスで奪いそのまま根元まで突き入れる。
「ん…んぅ…んッ…」
行為を行う事で女のように蜜で濡らす彩の秘部は強引な史乃の挿入を受け入れこそ
したものの、そこはひどく狭くそしてそれがたまらなく心地いい。


このまま滅茶苦茶にしてやりたい。
思うまま彩の最奥を突いて嬲って。悲鳴混じりに自分の名前を呼ぶ彩の声を聞きながら
その身体にたっぷりと精を注ぎ込んでやりたい。


「彩…」
大切に大切に慈しみたいのに、優しくしてあげたいのに。そう頭で思いながらも
取っている行動は全くの間逆で獣そのもので。
いっそ史乃自身怒りすらこみ上げ切なそうに愛しい人の名前を呼んだ。
「史乃」
乱暴に扱われたにも関わらず彩は逃げようとも拒もうともしない。
小さい笑みを零して史乃の頬を撫でるその仕草は『平気、大丈夫』とでも言ってるかのようだった。
「愛してる…史乃」
わずかに身を起こして顔を近づけ言われた言葉に驚いた表情をしている史乃の唇にそっとキスを施す。
「俺嬉しいんだ。キスされても触られても、史乃が俺のこと好きだって
 気持ちが伝わってくるから…だから今もすごい嬉しい」
「………彩ッ…」
もう一度名前を呼び、彩の身体に腕を回してゆっくりと身体を揺すり始めた。
「愛してる…史乃…史乃ぉ…あっあぁッあぅんっああぁぁッ…!」
自分の背中に回る彩の腕の感触を感じさらにきつく抱きしめ史乃もまた繰り返す。
「彩…愛してる…すっげ愛してる…彩…あ…やッ……」

* * *

シャワーを浴びた史乃が部屋に戻ると、出る前に取り替えたシーツに
心地よさそうに頬を摺り寄せ眠る彩の姿があった。
マスターという立場上からかそのまま行為が終わった後自室に戻ってしまうことも
珍しいことではなく、史乃もその辺りは了承していた筈だったが、こうやって彩の姿を
再び見ることが出来ると嬉しくて思わず笑みを零してしまう。
眠っている彩のいるベッドに近づき腰を下ろして彩の洗い髪に指を絡めてやるが、
完全に深い眠りに入ってしまっているのか史乃が頭を撫でても目を覚まさない。
少し誰かが近づいてきただけでも起きる彩が今は自分の部屋で無防備に眠る姿が愛おしくてたまらなくなる。

「騎士なんてたいそーな事言うつもりねーけど、せめてあんたがこうやって
 安心して眠れる場所くらいは作ってやりてーとは思ってるんだぞーケダモノなりになー?」

自嘲気味にそう言いながら布団の隙間から僅かに除いた背中の傷に口付け、
史乃が戻ってきた時の事を思ってなのか空いているベッドのスペースに潜り込む。

「お休みー彩、すっげ愛してる…」

眠り続ける彩の額にキスをして、包み込むようにその身体を抱きしめた。





* * *

*コトの発端『受けっ子ちゃんどものぶっちゃけトーク』*

呂揮:もぉ…だから。どうしてそういう事聞いてくるんだよ俺に
琉風:ごめん…でもこういうの話せるの呂揮しかいなくて…
彩:ん?何かあったか?
呂揮:あ・彩マス。そうだ琉風、彩マスに聞いてみたら?
琉風:えっ!えっとあのっ…
彩:どした、琉風
呂揮:俺いま琉風に澪マスにSEXの最中オナニーしろって言われたことあるかって聞かれてた所なんです
彩:おぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお前らぁ!!そっそういう年頃なんだし
話すなとまでは言わないけど!!せめて辺りに通りすがりの人がいないか確認してからにしろ!
呂揮:彩マス、俺等しかいないホームに誰も通りすがりませんから大丈夫ですってば。
ほら琉風、ちゃんと彩マスにも説明しなよ
琉風:えっと…あの…理からよく自分でアソコいじったり指入れたりしろって言われる
事があるんです。恥ずかしいから嫌だって言うんですけどやるまでその…
入れてもらえなかったりとかいやらしい事言われたりとかして色々意地悪…されて…あのっ……………
彩:えッ!リィの奴琉風にそんなことさせてるのか!!
呂揮:そういうのが結構あるから俺もそうなのかって聞かれてた所なんです今
琉風:だって俺だけなのかなってすごく心配で…
呂揮:そんな頻繁って訳じゃないけど俺もあったよ
琉風:本当?
呂揮:澪マスに明亭に呼ばれた時丁度澪マス留守だったみたいで、しばらく
部屋で待ってたんだ。でも全然戻って来ないし、随分会ってなかったからその…
彩:もっもういい言わなくていい!!ギルドメンバーをセクハラしてるって誤解されて
通りすがりの人に俺が通報されるぞこれ!!
呂揮:いえ、琉風にも言わせたんだしちゃんと最後まで言います。終わった
直後に澪マス戻ってきたんですけど後始末しない内に戻ってきたせいで一人でしてた
ことがすぐバレちゃって。そしたら『今度は目の前でして見せて。どれだけ呂揮がさみしい
思いをしてたのか俺に教えて』って目の前でもう一度…
彩:…………………呂揮、お前絶っ対澪にハメられてるぞそれ
呂揮:ですよね…やっぱり
琉風:???
呂揮:でもその後いっぱい愛してもらったし、久しぶりっていうのもあったから
澪マスなんだか余裕がないくらいすごく貪欲に見えて…でもそれだけ俺の事ほしがってくれるのってすごく嬉しかった
琉風:そういえばそういうことさせられた後に理の入れられた時って…その…
アレがいつもより大きく感じたような気がする
呂揮:だろ?リィさんだって琉風のそういう所見て欲情してたんだよ
琉風:俺だけいやらしい気持ちになってて恥ずかしいって思ってたけどなんかちょっと安心したかも
彩:俺…史乃にそんな事言われたことない
琉風:え?
彩:史乃にオナニーしてみせてとか言われたことないんだよ…ってか!!この状況だと
俺の方がむしろおかしいんじゃないか!?呂揮も琉風もそういう風に言われてんのに!!
呂揮:言われなかったからって彩マスがおかしいとかそんなことはないですから
大真面目に心配しないで下さい!!……でも、おかしいな
琉風:何が?呂揮
呂揮:史乃って普段淡白なフリしてるけど結構リィさんに負けず劣らずの
『肉食系』タイプっぽいしそういうの普通にやってそうな感じするんだけどなぁ
彩:……………


* * *


励ましになれば…と、とある方がお好きだと言って下さっていた
彩のお話を書かせていただきました。
短期間で仕上げた短いお話ですが愛だけはとにかくでっぷりどっぷりとvvv



 

 

 

 



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